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知事記者会見 平成29年4月17日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年4月19日更新

知事定例記者会見

■日時 平成29年4月17日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【質問事項】
1 避難児童生徒へのいじめに関する全国調査について
2 防災力向上について
3 室屋義秀選手の優勝について
4 メードイン福島について
5 浅田真央選手について
6 海外からの観光客について

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【質問事項】

1 避難児童生徒へのいじめに関する全国調査について

【記者】
 先週、福島から避難した学生に対するいじめの調査結果を文科省が発表し、これまでの合計が約200件で、そのうち震災と関連していると認められたものが13件という結果でしたが、この結果について知事はどのように受け止めていますか。

【知事】
 福島県から避難されている児童生徒に対するいじめの調査結果を拝見しました。福島県の子どもに対するいじめの状況を重く受け止めており、いじめにあわれたお子さんや御家族のつらいお気持ちを思い、改めて胸を痛めております。

【記者】
 結果によると2016年度に129件、2015年度以前に70件という内訳でしたが、この数字も氷山の一角であって、全体像や実態を正確に表していないという見方もありますが、これについてどのようにお考えでしょうか。

【知事】
 いじめの問題は極めてデリケートな問題です。今回、このような調査の段階で、言い出しづらいケースもあったかと思います。福島県として引き続き、相談窓口の周知を図るなど、避難されている方々へのきめ細かな対応を続けてまいります。また、国も、そのような問題が生じないよう、細心の注意を払い、丁寧な対応をしていただければと考えます。

【記者】
 今回の調査で、2016年度は129件あり、そのうちの60件、約半数が福島県内のいじめであったことが分かっています。この結果をどのように御覧になっていらっしゃるでしょうか。また、今後の対策や、福島県として他の都道府県に対してどのような働き掛けをしていくのか、あるいは福島県内の子どもたちの理解が進むようにどのように説明していくのか、力を入れたいところなど、教えていただければと思います。

【知事】
 福島県内では避難先からの帰還が進んでいます。そのような状況に伴い、今までとは異なる環境の中で生活するお子さんが数多くおられますので、各学校や教育委員会では、改めて、一人一人の児童生徒の心に寄り添った丁寧な対応をお願いしたいと考えています。避難されている児童生徒へのいじめの背景には、放射線に関する正しい理解や知識の欠如があると思います。我々自身としても、改めて、国や各都道府県と連携しながら、正確な情報発信をしっかり進めていかなければいけないと考えます。

【記者】
 いじめに関する質問ですが、実は取材してみますと、調査の仕方や文科省の指示の出し方も含めて、いろいろと問題点がある調査だと思います。いじめの数について責めるつもりはありませんが、福島県内でのいじめが半数を占めていたことについての受け止めと、今後、福島県としてどのような発信をしていきたいのかについて、具体的にお願いします。

【知事】
 このような調査は、非常にデリケートで難しい部分もあると思います。いずれにしても福島県内において、それだけの数が出ていることを、県教育委員会としてしっかりと受け止めて、そのような事案を減らして、無くしていくことが重要です。大切なのは、先生一人一人や各教育委員会がこの問題を真摯に受け止めて、どうやって県内のいじめを無くしていくかの議論を重ねて、対応していただくことだと思います。また、予兆、兆しも大事です。児童生徒から「厳しい」、「つらい」という話があった際に、どれだけ真剣に受け止めて、早い段階で対応できるかが重要です。そのような観点も含め、県教委において、しっかりと対応していただくことを期待しています。

2 防災力向上について

【記者】
 先週金曜日の4月14日は、熊本地震からちょうど一年の節目でした。復興が進む福島県ですが、防災力向上に向けた本県の取組など、改めて一年を迎えての知事の所見をお伺いいたします。

【知事】
 先週、熊本地震や台風第10号災害の教訓を踏まえて、国の防災基本計画において、より分かりやすい避難指示となるよう修正が図られたところであり、県の地域防災計画においても適切な見直しを行ったところです。全国で様々な災害が起きていますが、そういったものを他山の石として、福島県においても計画の見直しを図り、あるいは、その要素を取り入れた訓練を行うなど、常に状況を見ながら、より良いものにしていくことが重要だと考えます。

3 室屋義秀選手の優勝について

【記者】
 レッドブル・エアレースの今シーズン第2戦サンディエゴ大会で、県スポーツアンバサダーを務められている室屋選手が優勝し、キャリア通算2勝目をマークするという喜ばしいニュースが入りました。速報で申し訳ございませんが、知事から一言お願いします。

【知事】
 この定例会見が始まる直前にその話を聞きました。新年度が始まったところで早々に、明るいニュースを頂いたと本当にうれしく思っています。室屋選手は、このサンディエゴ大会、予選段階では10位でしたが、非常に厳しい状況の中ですばらしい実力を発揮されて、レッドブル・エアレース世界大会で優勝、これは正に快挙だと思います。昨年、日本の千葉大会で優勝し、今年も世界大会で優勝されることは室屋選手自身のこれまでの御努力、そして、チームの皆さんの力が一体となったすばらしい成果だと思います。県民を代表して、心からおめでとうございますと、お祝いの言葉を伝えたいと思います。まだ、このエアレースは第2戦です。これから長い戦いが続きますので、健康に留意され、室屋選手が実力を発揮して、シーズン全体としてすばらしい成績をあげることを期待しております。

4 メードイン福島について

【記者】
 「メードイン福島」に関して、川俣町の斎栄織物が世界的に有名なブランド「エルメス」のスカーフに採用され、明るいニュースだと思います。このことについての知事の受け止めと、今後、メードイン福島の世界への進出について、県としてどのように支援していくのか、お聞かせいただければと思います。

【知事】
 川俣町の斎栄織物さんがエルメスさんにすばらしい絹の製品を大量に納品されるというニュースを拝見し、本当にうれしく、また心強く感じております。私自身、海外に行く際に、非常に薄く、なめらかな絹のスカーフ等の絹製品をお土産として、海外の要人に直接お渡しする機会が数多くあります。最近では1月にドイツの州政府首相、昨年にはパリ市長、ともに女性ですが、そのような方々に直接お渡ししておりますが、プレゼントした瞬間、表情がパッと明るくなり、とても素敵なスカーフで、今まで持っていた、あるいは身につけたことがあるスカーフとは全く異なるということで非常に喜んでいただいたことを記憶しております。そのようなメードイン福島のスカーフ、絹製品が高く評価されて、エルメスさんに使っていただけるということは、我々にとってのプライド、誇りにつながるものです。こういった絹織物を始め、工業製品、様々な機器、食料品等も含めて、福島の産物が「すばらしい」、「魅力がある」、「価値が高い」ということを様々な場面で国内外に発信して、原発事故から復興を進める福島には、このようなすばらしい産物があるということを、今後もトップセールスを含めてPRしていきたいと考えております。

5 浅田真央選手について

【記者】
 フィギュアスケートの浅田真央選手が引退を表明されましたが、浅田選手は以前、川俣町を訪れて被災された方々と触れ合いました。まず、引退についての知事の受け止めと、今後、田んぼリンクが滑れるようになった時には、是非来ていただきたいと思いますが、知事のお考えはいかがですか。

【知事】
 先週、浅田真央選手が引退されるという報道を拝見して、寂しい気持ちと同時に、一番心の中にあったのは、これまで長年、多くの方に勇気、感動、笑顔を与えていただいて、ありがとうという感謝の思いです。浅田選手は震災後も福島県に対して、支援、応援していただいたという経緯があります。また、テレビを通じて、小さい頃から努力を重ねて、世界大会、オリンピック等ですばらしい活躍をされ、あるいは、苦しみ、悩みながらもがんばっている姿を我々に届けていただいたことが、様々な意味で、力になったと思います。また、引退されてからもフィギュアスケートの世界に関わられると伺っております。今後、機会がありましたら是非、福島にもお越しいただき、子どもたちや地域の方々と触れ合う機会を作っていただければ、本当にうれしいと考えます。

6 海外からの観光客について

【記者】
 観光についてお伺いしたいと思います。お忙しい中だと思いますが、知事は桜を御覧になられましたか。

【知事】
 福島市内が中心ですが、観ております。

【記者】
 最近、県内各地で海外の言語を聞くようになりました。風評で大変ですが、インバウンドの取組の芽は確実に出ていると思います。デスティネーション・キャンペーンは終わりましたが、インバウンドについて芽が出つつある中で、今後、どのように取り組んでいかれるか教えてください。

【知事】
 福島は今、桜も盛りで、国内外から多くの方々が本県に訪れていただいていると思います。昨年からインバウンドに力を入れており、補正予算でも様々な施策を実施し、案内看板やパンフレット、ホームページ上での情報発信に力を入れているところです。震災後、福島県は観光客が大きく減りました。その後、デスティネーション・キャンペーンにより、国内の観光客はある程度回復しましたが、教育旅行とインバウンド、この二つが中々戻りきらないという側面があります。ただ、昨年、相当力を入れたことで、大きな伸びを示して、震災前との対比で8割、9割程度までインバウンドが戻ってきております。しかし、日本全体では3倍、4倍と増えており、震災前のレベルに戻ることは、日本全体からするとまだまだ少ないという見方もできるかと思います。これから福島県内の観光を元気にしていくためにも、インバウンドに力を入れていきたいと考えており、その際に大事なのは、外国人の方々の目線に立つことだと思います。例えば、海外の方は「侍」や「武士」の文化に非常に強い関心を持っておられたり、あるいは「花」に対しても関心を強く示されます。それから、地域によっても違います。アジアの方は、色鮮やかな寺社、仏閣に対して非常に関心を示されたりします。したがって、YouTubeで様々な情報を発信する際も、例えばオーストラリアやアジアのエリア、各国や地域ごとに、その地域の方が一番関心を示していただけるところにウエイトを置いて発信することによって、福島に来ていただく可能性が高くなりますので、そのような地域ごとの目線を重視したインバウンド対策を進めて、多くの方に来ていただけるよう努力していきたいと思います。

【記者】
 福島の観光資源は様々ありますが、海外の方に喜んでいただけるようなところはたくさんありますか。

【知事】
 間違いなくあります。例えば、城や花、食べ物、そういったものです。海外の方が実際に来て笑顔になられる場面を見ておりますので、触れ合う機会をもっと増やしていかなければならないと思います。

(終了)

【問合せ先】
1 避難児童生徒へのいじめに関する全国調査について
⇒ 教育庁義務教育課 電話024-521-7732

2 防災力向上について
⇒ 危機管理部災害対策課 電話024-521-7194

3 室屋義秀選手の優勝について
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7742

4 メードイン福島について
⇒ 観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-7296

5 浅田真央選手について
⇒ (避難地域への支援に関すること)
  避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8435

6 海外からの観光客について
⇒ 観光交流局観光交流課 電話024-521-7128