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知事記者会見 平成29年6月5日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月7日更新

知事定例記者会見

■日時 平成29年6月5日(月)13:00~13:20
■会場 応接室

【発表事項】
1 平成29年度6月補正予算の概要について

【質問事項】
1 東京五輪に関する予算について
2 室屋義秀選手のエアレース選手権千葉大会での優勝について
3 政府予算要望について
4 福島イノベーション・コースト構想の実現可能性調査事業について
5 イノベーション人材育成調査事業について
6 新たな放射性薬剤について

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【発表事項】

1 平成29年度6月補正予算の概要について

 平成29年度6月補正予算の概要を発表いたします。今回の補正予算は、復興・創生の実現に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、福島イノベーション・コースト構想を更に推進するための調査、オリンピック競技の開催を見据え、県営あづま球場を改修するための設計、ふくしま国際医療科学センターにおいて、新たな放射性薬剤の研究・開発を行うための基金積立てなどに要する経費を計上いたしました。
 以上により、一般会計における補正予算の総額は、21億800万円。本年度予算の累計は、1兆7,204億8,100万円となります。

【質問事項】

1 東京五輪に関する予算について

【記者】
 オリンピックの予算のことでお伺いします。いよいよ改修ということで、これが福島開催の本格的なスタートになるのでしょうか。

【知事】
 今回、6月補正であづま球場の改修経費を計上しています。先週、東京都、組織委員会、国、関係自治体の四者において、東京オリンピック・パラリンピックでの役割分担に関する基本的な方向について合意いたしました。これから地元の自治体として担う業務について、関係者間で精査することとなっております。今後とも、関係自治体と連携して協議を進めてまいります。本県においては、野球・ソフトをあづま球場で開催することになっておりますので、どのような改修が適切かを今回の6月補正に計上して検討を進めていきたいと考えています。

【記者】
 今の件で350億の話があり、具体的な負担割合に触れていませんが、このことについてはどのように対応されますか。

【知事】
 先般、合意になったのは基本的な考え方、大枠です。その中で、組織委員会、東京都、国の負担については骨格が決まったと思います。関係自治体の関わりは、金額も含め、これからですので、東京都、組織委員会などの関係機関や関係自治体との間で、鋭意、協議を進めていくことが重要だと考えます。

【記者】
 今回、(改修に)着手することになり、大枠では合意してスタートになると思いますが、改めてオリンピックに向けての意気込みについてお聞かせください。

【知事】
 いよいよあづま球場の改修、今後の関係者間の検討も含め、本格的にオリンピックの準備を進めることとなります。2020年は、震災が起きた2011年からちょうど10年目という一つの節目の年になります。これからの3年間、復興・創生をしっかりと前へ進め、福島で開催されるオリンピック競技などの機会を通じて、国内外に福島県の復興がここまで進んでいるという姿を発信していくこと、そして多くの県民の皆さんが笑顔でオリンピックを歓迎できるように、今後とも全力で取り組んでまいります。

【記者】
 あづま球場の改修について、今後、調査をスタートされますが、現時点で具体的にどの部分を改修するのでしょうか。

【知事】
 あづま球場の具体的な改修内容は、今後、オリンピック・パラリンピック組織委員会等との調整を踏まえて決めていくこととなりますが、主なものとして、例えばグラウンドの排水設備の更新やロッカールームの改修などを予定しております。

【記者】
 今回、あづま球場は3,000万円の予算になっていますが、先週、丸川大臣から「自治体から強い要望があれば、国として経費を支援することも検討することになるだろう」という話がありました。少し先の話になりますが、今後、オリンピックに関わる経費について、国に支援を求めることも想定としてお考えですか。

【知事】
 福島県は、復興・創生の途上にあります。また、復興五輪という本来の在り方から考えても出来る限りコンパクトな五輪の開催を目指していきたいと考えています。その中で、例えば運営経費や球場の改修経費は、出来るだけコンパクトなものにするという観点が一つと、そこに関わる財源を出来るだけ確保していくことの二点が重要となります。御質問いただいた国等からの財源確保の在り方も重要な視点だと思います。今後、関係機関等と協議しながら、復興五輪に資する形での財源確保にも力を尽くしていきたいと考えております。

【記者】
 あづま球場の改修について、今回は基本設計と実施設計の費用ですが、今後のスケジュールについて、いつまでに改修に着手するかなど、どのように考えていますか。

【知事】
 まだ、確実な設定はしておりませんが、今年度は今回の補正予算で設計業務等を行います。その上で施設の改修は来年度に着手して、平成32年度、2020年の競技開催に向けて、しっかりと準備してまいります。

2 室屋義秀選手のエアレース選手権千葉大会での優勝について

【記者】
 昨日、室屋選手がレッドブルエアレース千葉大会で見事、2連覇を果たしました。改めて知事のコメントを頂けますでしょうか。

【知事】
 昨日、室屋義秀選手がエアレース選手権で優勝されました。今シーズン、2レース続けての優勝、また千葉大会での2連覇ということになります。すばらしい成果だと考えており、室屋選手に心から「おめでとうございます」というお祝いの言葉を申し上げたいと思います。
 地元の日本開催という中で、非常にプレッシャーもあったと思います。そのような強いプレッシャーの中での2連覇は、室屋選手自身の努力、そしてチーム室屋のすばらしい技術力、団結力、さらには地元の皆さんを始めとした福島県の大きな応援、こういったもの全体が一体となっての成果だと思います。
 まだシーズンは半ばです。これからも長い戦いが続きますので、健康に留意されて、シーズン全体を通じて年間ですばらしい結果が残せることを期待し、また応援を続けたいと思います。

3 政府予算要望について

【記者】
 午前中の会議で、来年度の政府当初予算に向けた要望事項が決まりました。知事のお話にもありましたが、避難指示解除などの進展がある一方で、時間の経過とともに各省庁で風化が進んでいるかと思いますが、来年度予算に向けて、どのような気概で臨まれようと考えていますか。

【知事】
 震災から7年目に入りました。東日本大震災と原発事故が起きた2011年から時が経過し、それとともに、どうしても風化が進んでいるのが現実かと思います。福島県内の状況は、避難地域はもとより、県全体の風評の問題も含め、まだまだ復興の途上にあり、このような厳しい現状です。だからこそ、今後、政府と予算や制度改正に向けた協議を本格化していく中で、「福島は今なお有事が続いている」、この思いをきちんと交渉の相手方に伝えて、理解していただくことが何よりも重要です。その時に大切なことが二つあります。
 一つは、今、いわき選出の吉野議員が大臣をされております。最近もよく一緒に仕事をしておりますが、共通の思いで、「一緒にやっている」という感覚を持っています。政府全体における復興庁としてのリーダーシップに期待しておりますし、また、大臣に対してきちんと現状を伝えていきたいと考えています。
 そして、大切なことは、出来るだけ多くの政府関係者も含めて、福島に来ていただくことだと思います。霞が関、永田町におられるだけだと、我々の持っている感覚と同じ思いは持っていただけません。だからこそ、何度も東京に行って説明はしますが、様々な機会に来ていただいて、生で見て、感じていただく機会が多ければ多いほど、より理解が進むと思います。
 「福島は有事なんだ」との思いを我々と同じように、政府全体に持っていただいて、復興に必要な財源確保を、しっかりと進めていきたいと思います。

4 福島イノベーション・コースト構想の実現可能性調査事業について

【記者】
 6月補正で福島イノベーション・コースト構想に係る実現可能性調査事業に1億2千万ほど盛り込まれております。これまでもイノベ構想に係る施策を積み上げてきたと思いますが、改めてこれを盛り込む意義や理由についてお尋ねします。

【知事】
 福島イノベーション・コースト構想は、先日の福島復興再生特別措置法の改正によって本格的に国家プロジェクトとしての位置付けがなされました。構想は概ね出来上がっていますが、例えばロボット、再エネ、農業など、様々な分野があり、実際にどのような事柄を施策として進めていくのかはこれからです。また、福島イノベーション・コースト構想の推進体制もいよいよ今年度から本格的につくるという段階ですので、新しい体制で、具体的に何を進めていくのかをきちんとつくり上げていくことが、イノベ構想の実現には重要だと考えています。
 今回の補正でジャンルごとに調査を行い、具体的に肉付けし、特に、地元の企業の皆さんに参加していただける構想にしなければいけないという思いを持っておりますので、そのような視点も含めて調査し、福島イノベーション・コースト構想の具体化、加速化を進めていきたいと考えています。

5 イノベーション人材育成調査事業について

【記者】
 イノベの構想の中で、教育庁の話ですが、今回新規で入りました「高等学校の特色をいかした教育プログラムの開発」とあります。具体的にどのようなものを想定していますか。

【知事】
 今回、福島イノベーション・コースト構想の人材育成調査事業を掲げています。詳しい部分は担当部局からフォローさせますが、浜通りや避難地域12市町村の高校がいくつかあり、このような高校で、福島イノベーション・コースト構想を将来担う人材を育成したいということが教育ビジョンの一つとしてあります。各高校でどのような人材育成をして、また、どのように産業や地域との関係をつくっていけばいいのかを具体化するための調査、そのような内容になっております。

6 新たな放射性薬剤について

【記者】
 補正の中の「ふくしま国際医療科学センターの新たな放射性薬剤」は、どのようなことを期待されるのでしょうか。

【知事】
 今回、研究・開発を進めようとする新しい放射性薬剤は「アスタチン」という放射性物質を利用する薬剤です。がんの治療において、がん細胞にダメージを与えるという優れた効果が期待されているものです。国際医療科学センターにおいて、こういった新しいものを活用する技術を開発して、将来、実用化することによって、人間の健康にプラスになることを期待しております。

【記者】
 これは国外でもかなり先端的な内容でしょうか。

【知事】
 世界的にも非常に先進的な治療になりますので、ふくしま国際医療科学センターにおいて、実用化していけるように取り組んでいきたいと考えております。

【記者】
 この12億円は、何年分(の予算)でしょうか。

【知事】
 複数年で、イメージとしては4年程度を見込んでいるところです。

【記者】
 その後の(予算は)どのようになるのでしょうか。

【知事】
 この件に限らず、様々な拠点の運営費について、かねてから国と協議を進めておりますが、継続的に財源確保が図れるよう、復興・創生期間後も努力していく必要があると考えております。

(終了)

【問合せ先】
1 東京五輪に関する予算について
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7786

2 室屋義秀選手のエアレース選手権千葉大会での優勝について
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7742

3 政府予算要望について
⇒ 企画調整部企画調整課 電話024-521-2312

4 福島イノベーション・コースト構想の実現可能性調査事業について
⇒ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8627

5 イノベーション人材育成調査事業について
⇒ 教育庁高校教育課 電話024-521-7772

6 新たな放射性薬剤について
⇒ 保健福祉部医療人材対策室 電話024-521-8513