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知事記者会見 令和3年9月7日(火)

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年9月10日更新

【発表事項】

1 令和3年度9月補正予算の概要について

【知事】
  令和3年度9月補正予算の概要を発表いたします。
今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策のほか、福島県沖地震への対応、震災・原子力災害からの着実な復興など、緊急に措置すべき経費について計上いたしました。
その主な内容といたしましては、新型コロナウイルス感染症対策として、「ワクチンの個別接種や職域接種の促進、入院医療機関等への設備整備支援、宿泊療養施設の確保・運営、地域公共交通機関の運行に対する支援、減収が見込まれる農業者の収入保険への加入促進、
  福島県沖地震への対応として、中小企業等の事業継続に向けた施設復旧等への補助、阿武隈急行の復旧支援、
  震災・原子力災害からの復興として、被災した農地や農業用施設の整備などに要する経費を計上いたしました。
以上により、一般会計における補正予算の総額は、290億8千1百万円、本年度予算の累計額は、1兆3,558億3千4百万円となります。

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  まん延防止等重点措置と非常事態宣言に伴う県独自対策が(9月)12日までの予定ですが、現時点での今後の見通しについて伺います。

【知事】
  現在、(9月)12日までで期限が設定されております、まん延防止等重点措置、そして県独自の集中対策の関係です。
  まず前提として、福島県全体の状況を指標で確認をさせていただきます。5つの指標、7つの区分ですが、現在、4つの区分がステージ3、残りはそれ以下ということになっております。今、福島県全体としての指標判断、ステージの判断はステージ3相当であると考えております。2週間前、1週間前にはステージ4の水準のものが、3つあるいは4つあった時もあり、非常に厳しい状況でした。
  現在、まん延防止等重点措置あるいは県独自の対策を講じていく中で、特にこの2週間ほど、1週間、1週間、着実に全体としての指標が改善しています。これも県民の皆さん、そして事業者の皆さんが非常に厳しい状況に御理解を頂き、しっかりと御協力を頂いているおかげであります。県民の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。
  ただ、現在、改善傾向だということは申し上げたのですが、一方で、全体としてのベースがステージ3相当であることは変わっておりません。
  また、こちらのほうは、中核市三市とそれ以外の(市町村の)人口10万人当たりの1週間、新規の陽性者数でありますが、いわき市、郡山市、福島市は全体として低下傾向にあり、これは評価しています。また、(3市以外の)56市町村においても、低下傾向これが先ほどの指標にそのまま反映されていると思います。全体としては、この2週間、良い流れになってきているかと思うのですが、ただ一方で、例えば、いわき市ですと(人口10万人当たりの1週間の新規陽性者数が)28.22人であり、ステージ4(の基準)が25人でありますので、いまだステージ4の水準にあるということになります。また、郡山市と福島市は、つい数日前にステージ4の水準を切りました。これは喜ばしいことなのですが、今でも(人口10万人当たりの1週間の新規陽性者数が)福島市は23.37人であり、郡山市は21.7人、したがってステージ3の中でも上のほうに位置しているというのが現実であります。
  また、(中核市を除く)56市町村においては、(人口10万人当たりの1週間の新規陽性者数が)現在12.09人であり、これはステージ2の水準ということにはなりますが、全体として上昇傾向にあります。そしてある程度下がっているとはいえ、下がり方が、こういった急カーブと比べると緩やかでありまして、下げ止まっているかなというのが率直な感覚です。
  したがって、こういった現在の状況、あとこの指標の中でも病床の使用率、重症者用病床の使用率、10万人当たりの療養者数、そして10万人当たり1週間の新規感染者数という、七つの区分の中でも重要な指標がそれぞれステージ3にあるという現況の中で、まだまだ中々今日の段階で見通しを明確にお示しすることは難しい部分があります。
  今後、9月13日以降の県全体の進め方については、福島県に適用されているまん延防止等重点措置の期限に係る国の動向や、県内の感染状況、医療提供体制の状況、そして福島県の近県の感染状況等を慎重に見極めた上で判断をしていきたいと考えております。現在、週末に本部員会議を開催し、恐らくその頃には政府の方向性も見えてまいりますので、その時点まで様々な指標、状況をしっかり見極めながら判断をしたいと考えております。

【記者】
  今ほど、いわきについてはまだステージ4(の状況)にあるというお話がありましたが、まん延防止等重点措置が適用されてから1か月経つわけですが、いわき市など3市で、これまで時短要請に応じない飲食店へ過料や罰則を適用したケースはあるかについて伺います。

【知事】
  現時点においては、そうしたものの適用はまだしておりません。
  まず、この飲食店等の見回りでありますが、県の地域本部と市町村が連携をして、時短要請への協力状況について福島県全域で確認を行っております。ほとんどの飲食店等においては、時短要請に御協力を頂いていますが、わずかではありますが、まだ時短要請に御協力いただけていない飲食店があるのは事実です。こうした飲食店等に対しては、これまでも協力を要請しましたが、今後の見回り活動において、「福島県の感染状況が極めて厳しいこと」、「これ以上の感染拡大を何としても抑えるため、飲食店等だけでなく県民の皆さんが、まん延防止等重点措置区域においては集客施設、こういった皆さんの御協力を頂きながら対応していること」、そして「ほとんどの方が御理解を頂いて行政に協力をしていただいていること」、こういった諸事情を丁寧に説明し、引き続き協力をお願いしていきたいと考えています。
  公平性の問題もあることから、御協力いただけない飲食店等については、個別に訪問をし、お話を聞かせていただいて、その上で正当な理由がなく御協力を頂けない場合には、命令、過料といった手続についても検討しなくてはいけないと考えております。

【記者】
  先日、政府の分科会の尾身会長から、ワクチン接種が進んだ後、都道府県をまたぐ旅行や全国的な大規模イベントなどができるようになるなどの、行動規制の緩和について提言があり、国民的議論をしてほしいとありました。
  知事としては、接種が普及した後でどのような生活を望むのか、考えを伺います。

【知事】
  9月3日に、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会において、今後、ワクチン接種が更に進んだ段階で、日常生活はどのように変わり得るかというテーマで議論がなされました。
  この提言案においては、今後、可能な限り制約のない日常生活に徐々に戻していくためには、ワクチン接種歴及びPCR等の検査結果をもとに、他者に二次感染させる可能性が低いことを示す仕組みとして、ワクチン・検査パッケージの活用が重要になるとしており、政府においては、この提言案をもとに、ワクチン接種後の行動制限の緩和について考え方を示したいとしています。県としては、具体的な内容や時期等について、今後の政府の動向を注視してまいります。
  なお、検査、あるいはワクチン接種したことにより、必ずしも自身が感染しない、あるいは他者に二次感染させないということではありません。こうした規制緩和の動きが、現在の現時点の厳しい状況における対策に対する気の緩みにつながることがあってはいけないと考えています。基本的な感染防止対策の徹底等が、引き続き重要であることには変わりはありません。
  一方で、例えば11月以降、国民のうち希望された多くの方がワクチンを2回接種している。そういう状況の中で、今後のロードマップ、出口戦略を議論していくということは非常に重要な観点であろうかと思います。
  まず、福島県としては、国の動向を見守りつつ、また、全国知事会においても、この問題、非常に各県にとって重要な視点でありますので、現在、様々な意見交換を直接行っているところであります。政府の検討状況が進んでいく中で、知事会における対策本部においても、この出口戦略の在り方について、全国知事会としての意見を申し上げていきたいということで、現在、取りまとめを進めているところであります。
 
【記者】
  昨日、立谷(相馬)市長とお会いして話あったときに、立谷市長のほうからも、いわゆる3回目接種について具体的な提案があり、知事会の中でも話がありましたが、3回目の接種についての考えを改めて伺います。

【知事】
  まず大切なことは、福島県民、あるいは日本の国民の皆さんが、本来の2回接種をしっかり打ち終わること、これがまず当面の課題だと考えています。その上で、並行して、立谷市長自身が言われていましたが、実際ワクチンを2回接種した方が、その後時間の経過とともに体の中に抗体がどの程度残っているのか、こういった調査をはじめ、幅広く2回のワクチン接種の効果がどの程度継続し得るのかということについて、国内あるいは海外において、データを用いて検証されることが重要だと考えております。
  今、既に、世界の先進的な国においては、ブースター、3回目の接種というものを始めている国もありますし、WHOにおいては、まずそれ以前に、全世界において2回打つことが重要だということを訴えられている国々もあります。したがって、日本国においても、今後3回目(接種)の方向をどうするかということを、河野ワクチン担当大臣も、今、議論を進めているという旨をお話されていますので、こういった国の動向も見ながら、3回目の接種の在り方について、我々自身も注視をしていきたいと思いますし、(3回目接種を)行うという場合においては、今回の2回の接種と同様、できるだけスムーズに速やかにこの3回目のワクチン接種ができるよう、対応していくことは当然だと思っております。ただ、完全に確定しているわけではありませんので、この点についての状況を、全国知事会としても見守っていきたいと思います。

【記者】
  予算の関係ですが、抽象的ですが今回コロナ禍の状況で、対面と非対面の折衝(の形)が少し変わってきたと思います。こういう状況は、もはやコロナ禍前には戻らないのではと思いますが、いわゆる予算交渉などにおいて、今後どういう課題があると考えているか伺います。

【知事】
  現在、予算の折衝というものは、従来から非常に対面(での折衝)を正に幾度も繰り返し、いわゆる財政当局と要求当局が議論しながら、予算編成を行っていくというのが通常のパターンでありました。
  ただ御承知のとおり、今、本県においても、感染状況についてこのように厳しい状況ですあり、県庁内においても、時折感染が起きているという現実がございます。
  したがって今、予算編成、予算査定のシステムについて、極力、感染防止対策を講じながら(行う)ということに留意しておりますし、政府の財務省の折衝も同じような配慮がなされているという報道を拝見しています。
  ある意味、オンラインを活用することによって、時間を効率化できる部分もございますので、今後、仮にポストコロナという状況になっても、こういったものをある程度いかしていくということは、あり得ると思います。ただ一方で、非常に重要な局面において、お互いにぎりぎりの交渉をする際、コロナが収まった後ではありますが、その際は一定程度、対面での対応を行うことも、状況によってはあり得るかと思います。
  また、知事査定自体も、現に今でも対面型でやっておりますので、ものによっては対面で行い、ある程度簡素化できるものはオンラインで行う、いわゆるハイブリット型としての予算編成が今後の主流になってくるかと考えています。

【記者】
  (非対面、オンライン型の折衝の場合)温度が伝わらないようなことが有り得ると思います。その辺りについて、今後、交渉の上で難しい局面が出てくるのではないかと考えますが、(知事の)考えを伺います。
       
【知事】
  同感です。予算とは違いますが、政府要望というのを行っており、コロナの前はそれこそ月に何回も、場合によっては毎週のように東京に行って政府と折衝しますが、その時も、ある程度限られた時間であっても、(今日の会見もそうですけど、)やはり生で実際にお会いして伝えたほうが、いろんな意味でこちらの思いが伝わります。
  それと、相手がどういう反応かということも、もちろんテレビ画面、システムでもある程度詳細に見えますが、やはり二次元で見るよりも三次元でお会いしたほうが伝わるなというのは、実感としてあります。
  そういう意味では、先ほど言ったとおり、ある程度形式的にできる部分はオンラインで残してもいいと思いますが、一方で、本当にリアルな部分や重要なものについては一定程度人と人が向き合って、お互いの立場、主張を本当にぶつけ合いながら、どこかで解決策を模索する。こういったもの(対面)が全てなくなるということはないと、私自身も考えています。

2 菅総理の自民党総裁選挙不出馬について

【記者】
  1点目ですが、菅首相は退任を表明しましたが、菅政権の1年間を振り返ってみると、福島にとっては処理水の放出決定、それから帰還困難区域の解除に向けた除染方針、二つの大きな方針決定があり、この間の菅首相の政権運営をどういったふうに評価されているのか伺います。また、この二つの課題は次期政権の継続課題になりますが、どういったものを期待するか、併せて伺います。

【知事】
  菅総理が自民党の総裁選挙に立候補されないことを表明されました。この報道に接して大変驚きました。菅総理においては、「福島の復興なくして日本の再生なし」を掲げ、被災地に寄り添った様々な復興施策に御尽力を頂いてまいりました。心から感謝を申し上げます。
  特に、今年2月に福島県沖地震が発生しました。その際には、福島県から政府に対して要望した内容を踏まえ、スピード感を持って重要な施策を取りまとめていただきました。重ねて御礼を申し上げます。これらは、菅総理大臣が、あるいはそれを始めとした政府の関係の皆さんが、地震によって県民の復興に向けた希望が失われることがないよう、本県の実情に寄り添って特段の対応をしていただいたものと考えております。
  また一方で、今年の4月には処理水の基本方針が決定されました。極めて難しい問題であります。漁業者の皆さんは、その時点においても、現時点においても、「海洋への放出は反対」、この姿勢を継続されています。また、この問題については、様々な諸事情、福島県内においても、いろいろな御意見があります。そういった中で、私どもが重要だと言っておりますのは、正確な情報発信と具体的な風評対策、この2点を4月時点から政府に強く求めております。先般、政府としての風評対策に係る方向性、あるいは賠償についての取扱いについて、具体的な内容がある程度示されたところであります。
  この問題は、今お話があったとおり、菅政権、そして次の新政権にも引き継がれていく、極めて重く重要な課題でありますので、これに対して、引き続き真剣に向き合い、本県の状況というものを勘案した上で対応していただきたいと考えております。
  そして、帰還困難区域について、拠点区域外についての一定の方向性を示していただきました。これまである意味、5年間方向性が明確ではなかったところが、2020年代をかけて希望者は全員帰還していただくという方向性を出したことは一歩前進だと考えています。ただ一方で、まだ家屋や除染の範囲、あるいはどういう形で避難者の皆さんに御意見を伺っていくか、こういった細部がまだ明確にはなっておりません。こういった点も次の政権に引き継がれていくべき極めて重要な内容だと考えています。
  いずれにしても、次の総裁選挙、正にこれからが本番であります。まず、日本全体で言いますと、新型コロナウイルス感染症という国難、あるいは外交、安全保障、社会保障、財政問題など、極めて重要な課題に新政権が直面することになります。
  そして、福島県については、東日本大震災、原発事故、各種災害からの復旧・復興、地方創生、こういったほかの県にはない困難な課題を抱えております。
  これに対して、新しい総裁においても、しっかりと真正面から我々の思いというものをくみ取って、寄り添いながら、誠実に対応していただけることを期待しております。

3 避難地域の復興・再生について

【記者】
  震災から10年半というタイミングになります。先ほど帰還困難の話がありましたが、復興の現状を伺います。

【知事】
  今年は東日本大震災、原子力災害から丸10年を迎えた節目の年だと思います。
  今の福島は「光」と「影」がまざり合った状態(であり)、「光」というのは、10年半かけて福島県の復興が着実に前に進むということを指しますし、一方、「影」というのは、10年たっても、やはりコンプリート、完了したわけではなく、特に原子力災害であったり、その後の令和元年の東日本台風、今年の福島県沖地震のように、さらに、災害や困難が上から覆いかぶさってくる。コロナの感染症もそうです。
  これによってある意味復興が前に進みづらくなる状況がありますので、福島の復興が前に進んでいく上で、まだまだ様々な課題があって、残念ながら10年で終わるわけではなく、これからの5年、10年、20年、復興に向けた努力を続けていかなければいけないということが「影」となります。したがって、10年半たっても、光の部分と影の部分が混ざり合っていて、これからも我々は様々な課題解決のために、県民自身、そしてまた、国内外の協力を頂きながら、復興する福島に向けて、是非一つ一つ実現していきたいと考えております。

【記者】
  大きな課題として、中間貯蔵施設の扱い(最終処分)について、今(国から)全く示されていません。これについての現状の受け止めと今後の対応を伺います。

【知事】
  現在、環境大臣は小泉進次郎環境大臣ですが、大臣になられる前から、正にこの10年半、共に福島の復興に向けて、力を合わせて戦ってきた仲間です。大臣自身が当事者である環境大臣として、この中間貯蔵施設の問題、特に最終処分地を30年以内に県外できちんと確立をするということに向けて、様々な取組を具体的に行っておられます。
  特に大切なことは国民的な理解ですが、これについては、これまで行われていなかった。対話、理解醸成の場を実際に動かし、あるいは官邸であったり、各大臣、自民党本部等に中間貯蔵の除染土壌を、実際に多くの方に見ていただく場をつくる。こういった取組を行っていることは重要だと考えています。
  2045年までに県外に、ということが法律によって定められて、これをしっかりと守る。信頼を裏切らないということを、大臣は幾度も明言していただいておりますので、こういった政府としての責任ある取組、内閣を挙げての取組を期待しています。
       
【記者】
  今ほどもお話ありましたが、復興(について)、先ほど5年、10年、20年(続いていく)というお話もありました。
  具体的にどういう姿が、復興が完了したという姿になるのか。それはいつ頃になるのか、この点を伺います。

【知事】
  復興の捉え方は様々あろうと思います。
  福島県は、浜通り、中通り、会津地方それぞれの置かれている状況が異なります。特に浜通りあるいは双葉郡は、正に福島第1原発の廃炉対策が非常に困難を極めておりますが、その事故を起こした第1原発のある大熊町、あるいは中間貯蔵施設のある大熊町・双葉町など、帰還困難区域も含めて、極めて重要な問題を抱えておられますので、こういった地域においてはやはり、より時間をかけた息の長い取組が重要だと思います。
  また福島県全体で言うと、自然災害からの物理的な復旧事業というのは、帰還困難区域等除いてほぼ終わりつつあります。一方で、風評の問題というものは、やはり福島県という全体に重くのしかかったままです。その典型が、今回も処理水の問題で、改めて浮き彫りになっていると考えています。
  したがって、やはり原子力災害からの復興を遂げるということなくして福島県全体の復興は難しい。その場合のタイムスパンですが、中間貯蔵施設については30年以内の県外処分、2045年というものが一つの目標になっております。そして福島第1原発の燃料デブリも含めたこの処理期間は、現在の政府のロードマップで、2011年から起算して30年から40年というものが示されています。したがって、原発事故からの復旧、あるいは除染によって発生した中間貯蔵施設の対応といったものも考えても、今言ったような20年30年というスパンが、残念ながら本県にとって道のりとして存在していると現時点で考えています。
  ただ、その期間をできるだけ前倒ししていくことが本県にとって重要です。もちろん、最初からその時でいいということではありません。できるだけ早くすることが、次の世代、今の子供たちが大人になった時、えらい長かったということなのか、だいぶ早くいい形になってきたなと実感していただけるか、それが第2期復興・創生期間の5年間の非常に重要な取組、一歩になると思いますので、まずはこの5年間に力を注ぐことが重要だと思います。

4 猪苗代湖中田浜での水難事故から1年について

【記者】
  昨年9月に猪苗代湖で起きた、小学生の男の子が亡くなられたボート事故について、未解決のまま1年が経ちましたが、当時、猪苗代町など地元の協議会が出している、利用客向けの地図の航行区域が少し誤っていたというのが分かりました。
  岸から何メートルはボートが徐行しなければならないということについて、実際よりかなり広く書いてあって、それを事故の後、町が直したという事実がありました。この航行区分の地図を作っているのは町などの地元ですが、この地図は県のホームページにも、当時も今も掲載されていて、今は更新されたものが載っています。
  また、この航行区分を決めているのは、県などでつくる猪苗代湖水面利活用協議会の会津若松部会でしょうか。このゾーニング自体は県が関わって決めています。そういった点で、この未解決の事故について、当時地図が間違っていて、それが県のホームページに載っていたという部分についての受け止めを伺います。

【知事】
  昨年の9月6日に猪苗代湖の中田浜で、犠牲となられたお子様に対して、改めて哀悼の意を表しますとともに、負傷された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
  この事故を受けて、昨年9月15日に、会津若松建設事務所と会津若松市が事務局を務め、国、県、関係自治体、周辺地域の代表者や、水面を利用されている関係団体で構成される組織が緊急会議を開催して、当面の安全対策として水面利用区分を示した仮設の看板や、船舶航行区域にブイを設置したところです。
  この件については、去る8月26日に国土交通省運輸安全委員会により、経過報告がなされたところですが、現在も調査中です。公安委員会においても、事故原因等を捜査中であると聞いています。
  今後とも公安委員会の捜査、及び運輸安全委員会の調査状況を注視して、その結果を踏まえて、先ほど述べた県及び市が事務局を務めております組織の中で対策を検討するなど、猪苗代湖の利用者の皆さんが、安全で秩序が維持された中で快適な活用ができるよう努力を重ねてまいります。

【記者】
  地元の地図が間違っており、県(のホームページ)にもそのまま載ってしまったということに関しての受け止めについても伺います。
 
【知事】
  現時点で、その部分についてはよく把握しておりませんので、担当部局に取材をしていただければと思います。

5 福島イノベーション・コースト構想について

【記者】
  復興関係で、国際教育研究拠点について、先日も国の概算要求で事項要求になっていました。福島イノベーション・コースト構想の司令塔という役割が期待されるかと思いますが、まだその組織が立ち上がっていません。この現状は裏を返せば、言葉は悪いですが司令塔不在とも言えるような状況に結果的にはなってしまっているかと思います。強いて言えば、復興庁がその役割を担うのかもわからないのですが、現状はそうはなっていないと思います。
  構想を具体的に進める上で、この「司令塔不在」という現状について、知事の考えを伺います。

【知事】
  国際教育研究拠点については、昨年も含めて、非常に精力的に議論、検討を進めているところです。今、この拠点に望まれる姿として、今お話しいただいたような、正に福島イノベーション・コースト構想、あるいは浜通り全体の司令塔としての役割があると思います。
  先般の概算要求においても、今、事項要求ということになっており、その具体像が出ていませんが、それは正に今、政府自身がどういった内容の仕事、使命をこの拠点に取り組んでもらうのか、その具体的な内容どうするか、当事者がどういう方になっていただくか、そのためにどういった規模の施設が必要か、という具体的な議論を検討しているところです。
  私共から政府に求めたいのは、国際教育研究拠点が、今後の浜通りの復興、あるいは福島イノベーション・コースト構想を進めていくに当たって、やはり司令塔としての基軸を果たす訳ですが、昨年から検討が重なっていて、中々具体的なものが表にできておりません。できるだけ速やかにその全体像を示して、また県も、市町村も、あと福島県内の民間の企業も非常に強く関心をもっていますので、一緒になって肉付けをしていく、その司令塔機能というものを確かなものにしていきたいと考えています。今、内部での様々な議論を政府とも調整していますので、そういう中で皆さんに見える形にしていきたいと考えています。
 
【記者】
  現状、その司令塔がないという状況について、もし課題を感じていればそれについて伺います。

【知事】
  例えば、福島ロボットテストフィールドであったり、水素エネルギーの製造拠点であったり、あるいは伝承館であったり、あるいは廃炉の研究拠点施設、こういったそれぞれのジャンルに特化した重要な施設がこの10年間で次々に立ち上がっています。それぞれは立派な機能を果たしてくれていると思います。ただ、非常に幅が広くて、場所も違って、また関わっている方、例えば関係省庁も違ったりしています。そうすると、福島イノベーション・コースト構想そのものが非常に大きなビジョンでありまして、中々ぱっとつかみづらいところがあります。それを正に束ねる役割が、今回の国際教育研究拠点ということになりますので、やはり福島イノベーション・コースト構想全体を伝えたり、発信する拠点がないというところは、司令塔不在で残念であるかと思います。
  一方、そこは復興庁と県自身で、ある意味その役割を代替している部分がありますが、これはやはり拠点自身が当事者として入っていただいて、特に研究系の組織が多いので、そのネットワークを有機的につくってもらうことは、復興庁や県よりも拠点のほうが得手とされるところだと思うので、そういった役割を早期に発揮していただけることを期待しています。

(終了)


【問合せ先】

○発表事項
1 令和3年度9月補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027

○質問事項
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

2  菅総理の自民党総裁選挙不出馬について
→総務部政策調査課 電話024-521-7018

3 避難地域の復興・再生について
→避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439
(中間貯蔵開始後30年以内の県外での最終処分について)
→生活環境部中間貯蔵施設等対策室 電話024-521-8043

4  猪苗代湖中田浜での水難事故から1年について
→土木部河川計画課 電話024-521-7645

5  福島イノベーション・コースト構想について
→企画調整部福島イノベーション・コースト構想推進課 電話024-521-7853