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知事記者会見 令和4年7月4日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年7月6日更新

【質問事項】

1 参議院議員選挙について

【記者】
  今週末、参院選の投開票日になります。
  公示前の記者会見で、知事は「参院選に望むことは」という質問に対して、「復興に関する論戦を期待したい」という発言がありました。実際(選挙戦が)終盤に差しかかってきましたが、論戦について、望むようなものがあるか伺います。

【知事】
  今回の選挙は、今後の日本の方向性に影響する重要な選挙であります。
  各党においては、県民、国民の皆さんの声をしっかり受け止めながら、福島県にとっての最優先課題である東日本大震災、原発事故からの復興を始め、新型コロナウイルス感染症対策と社会・経済活動との両立、物価高騰対策、外交・安全保障政策など、日本が抱えている様々な課題の克服にしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。
  その上で、復興に関する論戦の状況でありますが、まず、福島県内においては、各候補者の皆さんが、例えば浜通りや避難地域等に行かれた際に、復興政策について、自分自身の思いを率直に語っておられると思います。
  ただ一方で、全国的にはどうかという部分について言いますと、やはり震災、原発事故から11年の時が経過する中、ウクライナに対するロシアの侵攻、物価高騰の問題、あるいは猛暑、こういった部分に論点の大きな部分が割かれているなというのが率直な思いであります。
  是非、福島県の候補者の皆さんには、そういった点をしっかりと訴えていただくこと、また、各政党においても、当然ながら公約には震災、原発事故からの復興について一定程度の記載があるわけでありますが、それも、福島の問題というのは、日本全国の政策にとって重要な問題なのだということを頭に置いて、この週末の参議院選挙に臨んでいただくことを期待しています。

【記者】
  関連して、期日前投票が前回から約2倍近く伸びています。投票率の低下は課題でありますが、若年層を中心に、改めてその投票に対する意義について、知事の考えを伺います。

【知事】
  選挙は民主主義の根幹をなすものであります。
  投票への参加は、国政に直接関わることができる貴重な機会であることを認識していただいて、若年層を含め、県民の皆さんの思いや願いを自分自身の投票行動につなげていただきたいと考えています。

【記者】
  参院選について、関連で伺います。
  先ほど、復興について、全国で論戦の高まりを期待するというお話がありましたが、帰還困難区域の解除、処理水の海洋放出、国際研究教育機構など、様々な課題がありますが、具体的にどのような面の論戦が高まってほしいか伺います。

【知事】
  最近、私自身、政府に対して様々な機会を捉えて要望活動を行っておりますが、その際に必ず申し上げるのは、原子力災害を含む複合災害からの復興というものは、福島だけの問題ではなく、オールジャパン、全国、日本全体の問題だということであります。
  今、お話があったALPS処理水の問題、中間貯蔵施設の除去土壌における今後の行方の問題、あるいは原発の在り方、こういったものは、全て福島プロブレムではなく、ジャパンプロブレムでありますので、やはり参議院選という大きな国政選挙の中で、こういった点について、国民的な議論が一定程度行われるということは重要だと思います。
  各政党も、そういった点は十分に分かっておられると思いますが、どうしても今、酷暑対策であったり、物価対策であったり、安全保障の議論、こういったところが中心になりがちな部分があろうかと思います。
  ただ、残された期間がまだ一週間ありますので、まず県内の候補者においては、自分自身の考え方というものをしっかりと訴えていただくこと、また各政党においても、公約に記載してあるような、福島の複合災害からの復興について積極的に議論し、日本全国で発信していただけることを期待しております。

 

2 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  新型コロナウイルス感染症について伺います。
  県内ですと、1日の感染者としては2日連続で前の週の同じ曜日を上回っていて、全国的に見ても増加傾向に転じてきています。また、他県では、BA.5という免疫回避の特徴のある(オミクロン株の)新たな系統も確認されつつありますし、これから夏休み期間に入ると人の動きが活発になります。
  県としては、この感染状況をどのように受け止めているか、また、これからの夏休みに向けて、どういった対応をされていくつもりであるかについて伺います。
 
【知事】
  まず、本日皆さんにお示しする昨日の新規陽性者数は85名、これは、前の週の同じ曜日を上回っておりますので、3日連続で前週の同じ曜日を上回るという状況にあります。
  一方で、先週1週間の新規陽性者数は554名、その前の週が694名でありますので、福島県全体の傾向としては、ある程度抑制された状態が継続し、横ばいになって、若干上がり始めているという状況であります。
  今、新規陽性者数は、全国的に半数以上の県で増加傾向にありますが、恐らく三つ程度要因があるかと思います。まず、第6波を経て、社会活動、経済活動が活発になり、また夏に向けて人流が増加している。これが一つ目の要因であります。
  二つ目は、先ほどお話があったBA.5が、他県において、ある程度本格的に置き換わりが始まっているということかと思います。
  そして、三つ目は換気です。現在、日本は猛暑に見舞われておりまして、冷房をつけたい、また節電ということもありますので、少し換気がしづらい状況もあろうかと思います。換気をすることが、感染対策にとっては極めて重要でありますので、換気がしづらい猛暑というものも一因になっているかと思います。
  社会活動、経済活動の活発化、徐々にBA.5に置き換わっていること、そして、換気がしづらい、この三つの要因が重なって、全国的には、また感染が拡大する傾向になりつつあるという状況だと思います。
  それに加え、今後夏休みが、7月の中旬、下旬から本格的に始まってきますが、それによって一番目の要因である、社会活動、経済活動、あるいは旅行、帰省等が活発化しますので、人流が促進される中で、更に感染が拡大していく傾向になろうかと思います。
  現在、福島県は、他県に比べればある程度抑制された傾向にありますが、今、BA.2がほぼ100パーセントに近い状況で、若干BA.5も見え始めています。
  したがって、他県の動向、首都圏の動向を見てみますと、BA.2からBA.5に徐々に置き換わっていくことも十分予測されますので、県内は現時点では横ばい傾向でありますが、今後、増えていく要素の方が強いと見ております。
  こういう状況の中で、県民の皆さんにお願いしたいことは、基本的な感染対策の徹底であります。熱中症に気を付けながら、人と一定の距離で対応する場合には、マスクを正しくつけていただく、そして、特に他県等の関係の方とお話するときには、より留意していただく。飲食にも一定の感染対策をしっかりとっていただく、こういったことを夏休み期間も継続していただくことで、一定程度拡大したにせよ、大きく再拡大させない、リバウンドさせないということが可能になってくるかと思いますので、この点を県民の皆さんに伝えていきたいと思います。
  一方で、とにかく暑い夏になっておりますので、特に外に出られた場合、人と人との距離が保てる場合にはマスクは不要でありますし、また、会話をほとんどしない場合、屋外であればマスクを外すことも十分可能であるということを政府も言っておられますし、最近、医師会も熱心に啓発活動をしていただいております。
  熱中症対策を行いながら、上手にマスクの着脱をしていただくという点についても、県民の皆さんにお声掛けをしていきたいと思います。

【記者】
  屋外でのマスクの話ですが、確かに政府の方でも脱マスクというか、屋外脱マスクを推奨しています。災害級の暑さであるわけですが、ただ今日、私が通勤していても、県庁職員の方は誰もマスクとっていない。集団心理というのか、やはり外していないわけです。
  知事はそうおっしゃいますけども、福島、中通りも暑く、命に関わることですし、例えば、県庁職員に「屋外脱マスク推奨」という呼び掛けのようなものをする考えがあるか伺います。

【知事】
  マスクの取扱いについて、今お話があった点、全国的にも議論になっているかと思います。特にこの屋外において、身体的距離2メートル以上を確保できる場合は、会話の有無を問わずマスク着用の必要がない、また、仮に身体的距離を確保できない、つまり、すれ違ったりする場合だと思いますが、会話をそもそも行わない場合には、マスク着用の必要はないということを、県職員や県民の皆さんに対して、また政府自身は国民に対して、お伝えをしているところであります。しかし、これまで2年余りマスクをずっと継続してつけてきたということもあって、この猛暑の中においても、県民、国民の皆さんが、何となく外しづらいという雰囲気があるということは理解しております。
  ただ、実際に私自身、県内を車等で走っていますと、以前は本当に100パーセントというくらい、マスクをつけておられましたが、今、高校生、中学生が登下校の際、マスクを外して笑顔が見えていたり、あるいは散歩されている方々も外していたりという部分が出てきているかと思います。
  「マスクを絶対外しましょう」と言うのもなかなか難しい点があり、これは個人のそれぞれの受け止め方や考え方があってのことなので、先ほど言われた集団心理という部分もすごく分かるのですが、「絶対こうしなさい」と言うのもなかなか難しいと考えています。ただ、今、専門家の議論を踏まえた上での方向性というものが出ていますので、これを丁寧にお伝えしていく。また、一度にではないのですが、徐々に外していただいている県民の方が増えているなという実感がありますので、そういったことも含めて、県職員に、丁寧に呼び掛けを行っていきたいと思います。

 

3 福島県産食品の輸入規制解除について

【記者】
  先週、イギリスが日本産食品の輸入規制を解除しました。知事はコメントも出されていましたが、改めて、イギリスが輸入規制解除するということにどのような意義があるか、あと、今後の県産品の輸出拡大に向けた戦略について、どう考えていらっしゃるか伺います。

【知事】
  先週、政府から、英国において日本産食品の輸入規制が撤廃されたとの発表がありました。今回の規制撤廃によって、本県産のきのこ類や一部の水産物等に求められていた放射性物質の検査証明が不要となり、原発事故に由来する規制が完全に解除されることとなります。
  世界に影響力のある英国の輸入規制撤廃は、海外における風評払拭に向けた大きな前進になると受け止めています。
  引き続き、県産農林水産物の安全・安心を確保する取組を進めるとともに、国と連携をしながら、科学的根拠に基づいた正確な情報発信や、県産農林水産物の魅力発信を強化し、更なる輸入規制撤廃に向けて全力で取り組んでまいります。
  また、大事なことは、これまでコロナ禍ということがあって、なかなか福島県内からの対外的な発信について限界があったという部分がありますが、今、東京に行って、トップセールスを含め、知事自身が(対外的な発信を)展開するということは、一定程度可能であろうと思っております。
  その中で工夫をしながら、この英国の、今回の輸入規制撤廃というものも追い風にして、県産農林水産物の安全性はもとより、品質の高さ、おいしさ、また旬のすばらしさというものをしっかりPRして、福島産の農産物を笑顔でおいしいと食べていただけるように、積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 

4 KDDI(株)の通信障害の影響について

【記者】
  KDDIの通信障害の件ですが、県に関する公共サービスや県庁内の業務に関して何か影響があるか、それに対する今後の復旧見通しがあるかということについて伺います。

【知事】
  まず今、県庁内における県内への影響等、いろいろと関係部局のほうに聞いておりますが、大きなものというのは、現時点では報告を受けておりません。
  特に、新型コロナウイルス感染症の陽性になった方や自宅療養の方、こういった方に対する連絡、意思疎通ということがあるわけですが、こうした点の影響というものについて、実は私自身は少し心配がありまして、昨日段階から状況を確認するように指示しておりました。今朝時点で報告が上がってきておりますのは、固定電話やあるいはソフトバンク、NTTドコモ、こういったものを活用しながら、ほとんどの方については、一定の対応ができているようです。
  ただ、一部でauでしか通信手段を持っていない方もおられますので、そういった方については、なかなか現時点でもつながりづらいという状態であるようですので、直接、県の方から、あるいは保健所の方から伺って、問題がないかどうかを確認するということを、これから早速していこうということを朝の段階で確認しています。ただ、件数は極めて少ないので、これはしっかりとフォローができるのではないかと思います。
  今後も県庁内、あるいは県内における大きな影響があったかどうかということは、確認していきたいと思います。

 

(終了)

 

【問合せ先】

○質問事項
1 参議院議員選挙について
(選挙啓発について)
→選挙管理委員会事務局  電話024-521-7062

2 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

3 福島県産食品の輸入規制解除について
→農林水産部農林企画課 電話024-521-8041
(福島県産食品の輸出拡大について)
→観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-8026

4 KDDI(株)の通信障害の影響について
(新型コロナウイルス感染症について)
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238