ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 「チャレンジ県ふくしま! ~ 福島県知事 内堀雅雄のページ ~」 > 定例記者会見 > 令和4年度 > 知事記者会見 令和5年3月13日(月)

知事記者会見 令和5年3月13日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年3月20日更新

【質問事項】

1 3月11日の情報発信の在り方について

【記者】
  3月11日の情報発信の在り方について伺います。
  3月11日は大切な節目で、追悼とともに県外に情報発信する貴重な機会だと思います。知事はかねてから「コロナで失われた3年」という発言もありますが、今年の情報発信の在り方、処理水の海洋放出など、重要な局面を迎えていることも含めて、どのように総括しているのか、反応などもあれば、それも含めて伺います。
 
【知事】
  今、3.11についての、特に県外あるいは国外に対する情報発信ということで御質問を頂きました。重要な視点だと思います。
  まず3.11の捉え方からお話ししたいと思います。
  3月11日は、2011年の14時46分、東日本大震災が発災した極めて重要な日であります。
  ただ、我々福島県民にとっては3.11だけではありません。3月12日に福島第一原発の1号機が水素爆発しました。そして14日には3号機、15日には4号機が水素爆発しています。したがって、12年ということで、3.11を起点にお考えになる方が多いのですが、福島県にとっては、3.11だけが重要な節目ではなく、3月11日から3月15日までの5日間、つまり、この3基の水素爆発を含む原発事故、この5日間が我々にとっての分岐点になってしまった、歴史を変えてしまった、県政を劇的に変えてしまった5日間だということを、改めてまず前提としてお話ししたいと思います。
  自然災害からの復旧・復興ですと、一般には5年、長くても10年あれば、ほぼ復旧が終わるというのがこれまでの一般的な事例であります。ただ、福島県の場合は、原子力災害も含む複合災害との戦いであるがゆえに、風評被害も含めてですが、残念ながら10年ではとても終わらない。これから、5年、10年、20年、まだ長い期間、戦い続けなければいけないということが、我々の状況だと受け止めています。
  こうした中で、12年目から13年目に移り変わるわけですが、節目の年ではありません。したがって、例えば10年目とか15年目は、恐らく国内でも世界でも注目を集める機会ということが多いかと思うのですが、ある意味、節目ではない年であるがゆえに、県として、より風化に抗うための情報発信が重要だと考えています。
  また、先ほど御質問の中にありました失われた3年。新型コロナウイルス感染症との戦いの中で、ソーシャルディスタンスをとることが基本でした。
  したがって、どうしてもリアルでの情報発信、以前は活発に県外でも国外でも行っていたものが、やるにやれない状況が続いていましたので、そういったことも踏まえて、特に今年に入ってから、世界、アメリカでの発信、あるいは東京においても7回程度だったと思いますが、1月から東京や大阪へも出張し、今の福島の姿であったり、復興の状況であったり、あるいは福島県産の農林水産物やお酒の魅力、こういったものをリアルで発信しています。反応は非常に良いです。やはり3年振り、4年振りというイベントが多い。
  米国の皆さんは、ロサンゼルスにおいても、あるいはワシントンDCにおいても、やはり生の話を聞くということを渇望しておられて、すごく真剣に聞いていただきました。また、先般、いわきで復興の県民シンポジウムを行いました。3時間ぐらいの長いシンポジウムでしたが、県民の皆さんも本当に真剣に耳を傾けて、参加されています。
  また、東京でも復興イベントに参加していますが、ようやくリアルでのイベントが再開したということもあって、皆さん本当に喜んで、マスク姿ではありますけれども、明らかに笑顔であったり、真剣な表情で向き合っていただいていると思います。
  この失われた3年を取り戻すという意味も含めて、また先ほど言ったように、節目の年ではない、12年目から13年目に移り変わる福島だからこそ、県外、国外への発信というものをよりしっかり行っていかなければいけないと考えています。
  また、県内における風化対応も重要だと思っています。
  一昨日、追悼復興祈念式の壇上に立っていただいた会津高校、安積黎明高校の高校生たちは、震災の際、5歳、6歳という年齢の方でした。
  したがって、ある意味、自分自身でリアルに東日本大震災や原発事故の雰囲気を知っている最後の世代が、今の高校生だと思います。
  また、今、県外から移住していただいている方もたくさんいるのですが、これから正に頑張って、未来を担う若者であったり、新しく福島にお越しいただいた県民の皆さんにも、福島県の2011年、あの3月の5日間について、あるいはその5日間の後の緊急対応、さらに12年間の復興の歩みというものを、丁寧に伝えてつないでいくこと、これも非常に重要だと思っています。
  改めて12年目から13年目の私たちにとっての大事な節目、是非、丁寧に、また積極的に情報発信に力を入れていきたいと考えています。

 

2 福島県産食品の輸入規制について

【記者】
  今、風評対策の話も出ましたが、NHKでもこの期間、風評特集番組なども作りまして、その中でやはり思ったのが、国外の輸入規制の問題で、いまだに12の国と地域が残っているのだなと、非常にショックを受けました。
  今週も16日に日韓首脳会談が開かれ、大きなチャンスといいますか、韓国もその12の国と地域の中に含まれていると思います。
  昨年はイギリスなどで、首脳会談で一気に物事が進んだという経緯もありまして、これは一つ、福島にとって大きなチャンスではないかと思いますが、この問題、県だけではなくて、国と一緒になって連携してやっていくことが必要だと思います。その辺り、知事の考えを伺います。
 
【知事】
  まず、海外における福島県産の県産物に対する輸入規制の関係であります。震災、原発事故直後は55の国・地域において輸入規制が課せられていましたが、その後、政府、我々自身の努力、また民間の皆さんの頑張りもあって、徐々に輸入規制が解除され、現時点では55の国・地域が、12の国・地域まで減少しました。このことは大きな前進だと評価しておりますし、これまでの政府、関係の皆さんの取組に心から敬意と感謝の意を表したいと思います。
  実はこの間、各国の大使の皆さんにも非常に頑張っていただいています。
  一昨日の追悼復興祈念式においても、各国大使館の大使の方々に来ていただいていますが、福島に訪れていただいた大使の皆さんは、自分たちのイメージにあったローマ字の「FUKUSHIMA」と、現実の「福島」が違うということを実感して、機会あるごとに、福島の正確な姿を本国に発信していただいています。
  こういったものも間違いなくこの輸入規制緩和の大きな力になったと、感謝の思いを持って受け止めております。
  ただ、問題は(輸入規制が継続されている)12の国・地域が、福島県にとって非常に近い地域・国、さらに震災・原発事故前に福島県が積極的に輸出をしていた国が多いという側面があるということです。
  そして今、日本は外交・安全保障上、大きな分岐点を迎えているわけでありますが、率直に言いまして、県産物の輸入規制の問題だけではなく、外交・安全保障の問題と大きく関わる国・地域が残っているというのが、私自身の印象であります。
  大事な近い国々の誤解や偏見を解いて、科学的に正確な対応をしていただくということは極めて重要だと考えておりますので、県として、政府に是非しっかりと対応していただきたいということを、これまで外務大臣あるいは農林水産大臣、経済産業大臣等に幾度も要請を行いました。
  また、一昨日は岸田総理大臣が福島県を訪問され、2年連続で追悼復興記念式に参加していただきました。私から総理に対して、実はこの話を行っておりまして、特に今週、韓国の大統領が久しぶりに(日本に)来られる。これは非常に、日韓のお互いの交流について重要な機会になります。
  残念ながら、輸入規制を全面的にかけておられ、様々な報道等を見ていても、処理水問題も含めて非常に厳しい反応をしている韓国だからこそ、是非、政府としてこの輸入規制の緩和の問題も含めて、日本との交流の促進、外交関係のより強固な構築に取り組んでいただけないかという話をしたところ、岸田総理は非常に力強く「そういった問題も含めて、今正に外交が重要なのでしっかりやっていく」と言って、頷いていただいたという一幕もありました。
  正に日本国政府は、岸田総理大臣、また外務省、農林水産省を始め、関係の各省庁の皆さんが、世界で国際会議があるたびに、こういった福島の関係を交渉していただいています。
  こういった取組、今回の(韓国)大統領の訪問も一つの大切な契機です。ただ、なかなか全部が一度にということではないかもしれませんが、お互いの友好交流関係を強めながら、科学的な知見を正確に発信して、専門家同士が相互に交流すれば、糸口は必ずつかめると思っております。もう一つ、IAEA、こういった第三者的な機関において、専門家の方々が各国から集まり、そして客観的な評価をしていただく中で、福島に対する誤解や偏見を、是非取り除いていっていただきたいと考えております。

 

3 処理水処分に係る国と漁業者との約束について

【記者】
  処理水の関連ですが、もちろん国際的な安全性の発信とか、県外に向けての風評対策は非常に重要だと思います。
  一方で、今回3.11に向けて、県漁連の野崎会長なども複数のメディアのインタビューに答えていたかと思いますが、彼らが訴えていることは、風評対策はもちろんですが、2015年に、国、東電、漁業者で交わした約束について、履行してほしいということを強く求めていると思います。
  知事の役割として、県民と国との橋渡し役というのは非常に重要だと思いますが、期限が迫ってくる中で、この点について今どのように考えて、自身の役割をどのように自覚しているかについて伺います。

【知事】
  大切な御質問だと思います。
  県漁連、あるいは全漁連においては、2015年の処理水の関係について、処理水と言っても性格が違う処理水でありますが、当時の政府あるいは東京電力と一定の約束というのでしょうか、こういったものをしっかり履行してほしいということを、これまで幾度もお話されています。
  また、私自身、県としてのこれまでの政府に対する要請の際、官房長官であったり、あるいは特に経済産業大臣に対して、間接的にではありますが農林水産大臣に対しても、こういったこれまでの経緯、プロセスというものを十分踏まえて、信頼関係を構築することが重要だということを、機会あるごとに訴えているところであります。
  また、漁業者の皆さんが、特に2011年の原発事故以降、そもそも漁ができないという状況になって、彼らが海(漁)に出るのではなくて、震災瓦れきの引上げを手伝っている、その状態から苦労を重ねて、本当に段階的に少しずつではありますが、漁業の再生、再開というものを成し遂げてこられました。その御努力、御苦労を知事として間近に見てきましたので、こういった政府、東京電力との、信頼関係、約束を遵守するということをしっかり守るべきだと考えております。
  そして、総理自身が2日前、追悼復興祈念式の場においても、こういった約束については遵守するということを明言されています。
  ただ一方で、県漁連、全漁連等においても、今なお風評等に対する不安、懸念というものが払拭しきれていないという状況もあり、まだまだ厳しい姿勢を崩しておられないと思います。
  これからも、まず漁業関係者の皆さんに対して、政府が丁寧に、また科学的な知見を十分に説明して理解を深めること、そして何よりも信頼関係をしっかり構築をすること、これを福島県知事として、機会あるごとに求めていきたいと思います。
 
【記者】
  信頼関係を一足飛びに築くのはなかなか難しいかと思うのですが、残された時間に知事ができることをどのように考えているか伺います。

【知事】
  処理水の問題を含む廃炉対策の当事者、責任者は、国及び東京電力でありますので、しっかりとやるべきことをやってほしいということを訴えてまいります。

 

4 青森県風間浦村の除去土壌再生利用実証事業誘致について

【記者】
  震災関係で一点お聞きします。除染で出た土壌の再生利用について、先週、青森県の風間浦村の村長さんが、実証について検討されているという考えを表明されました。
  発言の中には、「福島県の応援にもなる」という言葉であったり、「国全体で考える一助になれば」というような発言もありましたが、これについての知事の受け止めを伺います。

【知事】
  まず、風間浦村長さんの言葉の中で、「福島県を応援したい」というお言葉がありました。
  こういった福島県に対する温かいエールについては、率直に感謝を申し上げたいと思います。
  その上で、除去土壌等の県外最終処分の問題でありますが、法律で定められた国の責務であります。国民の理解が深まるように、国においてしっかりと取組を進めていただきたいと考えております。

 

5 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  新型コロナウイルス感染症対策についてもお聞きします。
  本日13日からマスクの着用のルールが緩和されて個人の判断に委ねられました。
  改めて知事の受け止めと、あと県内の感染状況も踏まえながら、県民への呼び掛け等がありましたら、併せて伺います。

【知事】
  まず、福島県における新規陽性者数の推移でありますが、2月24日からの1週間、若干リバウンドがありましたが、今また、ある程度落ち着きを見せております。
  そしてポイントは、今日の最新値、3月12日の新規陽性者数は73件です。この73件は、昨年の7月3日以来252日振りの2桁、100人を下回るという状況にありますので、全体として、ある程度落ち着いた状況にあると思います。
  これは県民の皆さん、事業者の皆さんの日々の感染対策のおかげであると思いますので、皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。
  ただ一方で、留意しなければいけないのは、今日からマスク着用のルールが変わります。したがって、今後の状況がどうなるかということは、当面注視していかなければいけないと考えております。
  是非、この減少傾向にあるトレンドを安定的なものにし、この(1日当たりの新規陽性者数)2桁の日が連続するということが、まず福島県の新型感染症対応として重要かと思います。
  その上で、マスクの関係でありますが、本日からマスク着用は屋内・屋外を問わず、個人の判断が基本となります。そこで、感染リスク、あるいは重症化リスクを正しく理解していただいた上で、マスク着用が効果的な場面などでは、引き続き着用することが推奨されています。
  様々な理由でマスクを着用できない方もいます。あるいはマスクを着用する必要がある方もおられますので、一人一人が今回のマスク着用変更の事情というものを御理解いただいて、思いやりのある行動をお願いしたいと思います。
  では、ここで言う着用が効果的な場面というものは何かといいますと、まず、医療機関に行くとき、あるいは高齢者施設等に行くとき、さらに、混雑した乗り物の中、これが着用が効果的な場面であります。あと、気を付けなければいけないのは、新型コロナウイルス感染症のような症状がある方は、外出を控えていただきたい。また、通院などやむを得ず外出される場合は、極力、人混みを避けてマスクをしっかり着けていただくことがポイントです。また、重症化リスクのある方ですが、特に感染流行期に混雑した場所に行く場合には、マスクを着用していただくことが大事です。
  そして、事業者の方から特に呼び掛けられた時、恐らく病院等、あるいは高齢者施設等になろうかと思いますが、マスク着用への御協力をお願いしたいと思います。
  そして、マスク着用の見直し後となりましたが、気を付けていただきたいことをお話しします。
  今日から、(マスク着用の見直しが行われても)コロナウイルスの特性が何か変わるわけではありません。したがって、感染対策の本質的な必要性は、今日以降も変わらないということが基本です。
  その上で、これまで再三話がありますが、3密の回避、人と人との距離の確保、手洗い等の手指衛生、そして換気の励行、こういった基本的な感染対策の徹底をお願いしたいと思います。
  また、次の三点については取扱いが変わりませんので、改めてお話しします。
  まず、陽性となられた方の療養期間、あるいは濃厚接触者となった方の自宅待機期間、あるいはコロナのワクチン接種、これは3月13日以降も当面取扱いは変わりませんので、こういった点について、是非、県政記者クラブの皆さんのお力も借りながら、今、移行期でなかなか分かりづらい部分もあろうかと思いますので、是非、県民の皆さんに分かりやすく伝えていただければありがたいと思います。

 

(終了)

○質問事項

1  3月11日の情報発信の在り方について
→企画調整部風評・風化戦略室 電話024-521-1129

2  福島県産食品の輸入規制について
→農林水産部農林企画課 電話024-521-8183

3  処理水処分に係る国と漁業者との約束について
→農林水産部水産課 電話024-521-7375
(ALPS処理水の取扱いについて)
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252

4 青森県風間浦村の除去土壌再生利用実証事業誘致について
→生活環境部中間貯蔵・除染対策課 電話024-521-7276

5  新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課)電話024-521-7238